トンネル工事と地下水への影響 ― 日本と海外の事例
日本の事例
1. 横浜市営地下鉄
- 影響:周辺の井戸水が枯れる、水量減少
- 原因:トンネル掘削で地下水が抜け出し、流れが変化
2. 関西地方の道路トンネル(京都・奈良周辺など)
- 影響:地盤沈下、住宅や農地のひび割れ
- 原因:地下水位の低下による地盤の緩み
3. 首都圏外郭放水路(埼玉県)
- 影響:井戸水の水位・水質の変化
- 原因:大規模な地下空間の建設により水の循環が乱れる
海外の事例
1. スイス・アルプスの長大トンネル
- 影響:山中の湧水が消失、農業・生態系への打撃
- 原因:深部の地下水の流れが変わり、湧水点が枯れた
2. イギリス・ロンドン地下鉄延伸工事
- 影響:地下水位の変動による周辺建物の沈下リスク
- 原因:シールドトンネル工法による地下水排出
3. 中国・青藏鉄道トンネル
- 影響:地下水の枯渇、周辺湿地の消失
- 原因:高地での掘削により地下水の供給が断たれた
まとめ
- 共通点
- 「深いから安全」とされた工事でも、浅い地下水や地表環境に影響が出ている
- 被害は井戸枯れ・水質変化・地盤沈下・生態系の崩壊など多岐にわたる
- 一度起きると 元に戻せない
- 市民にとっての教訓
→ トンネル工事の影響は「見えない」「時間差で出る」ため、事前に慎重な検証と監視が不可欠
それでも、新幹線トンネル工事、やりますか。